8月 23 「話を聴かなきゃ」という呪縛
メンタルサポート事業部長の野末貴代です。
8月も後半に入ると、夜は鈴虫やコオロギ?の声が聞こえ始め、セミもツクツクボウシが鳴くようになってきましたね。
耳を傾けると、風景は夏のままですが、季節が確実に変わりつつあるのを感じます。
自ら耳を傾けて話を“聴く”ことで、周りの人のちょっとした変化にも気付きやすくなりますね。
“傾聴”や“アクティブリスニング”という言葉を知っている人も、特にコミュニケーションを学んでいるリーダーには多いと感じますし、その重要性も理解されつつあると思います。
しっかりとした信頼関係を構築するには、この“聴く”スキルは絶対的に必要なんです。
ところが、
部下の話をてあげなきゃ!
何でも話してもらえるリーダーになりたい!
ということに囚われて、『今その場に必要なコミュニケーション』がとれなくなってしまうケースもあります。
特に、リーダーには、
・指示を出したり
・決断したり
・方向性を指し示したり
・叱ったり
といったコミュニケーションをとりながら、組織を統率していくことだって必要ですよね。
その時、リーダーとしてどんなコミュニケーションを取ることがふさわしいのか、
自分の中で意図を持って
関わっていくことが大事だと思っています。
たしかに、“聴くスキル”を身につけることは、信頼されるリーダーになるには特に必須項目だと思います。
信頼されたくないリーダーはいませんよね?(笑)
でも、日常の中で一日中、話を聴くことばかりを意識して過ごすのは
『無理&無意味』
なのです。
今は
・指示を出してリードしていく時間なのか
・ディスカッションして意見を吸い上げる時間なのか
・間違いを指摘して正していく時間なのか
・リーダーとしての思いを伝え共有する時間なのか
・話を聴く時間なのか
ちゃんと意図を持って分けないと、
聴いてられない(笑)
つまり、
「今、なんの時間?」
を明確にすることが必要なんです。
聴いてばっかりいると、話しやすい人と思われ、
顔を見れば不満や愚痴を言われる
↓
自分がしんどい
というループにはまることだってあるんですよね。
自分のメンタルがやられちゃいます。
今、どんなコミュニケーションをとることが優先なのかを明確にした上で、
“聴く時間”
は
わざわざ設けることをお勧めしています。
5分、10分でも良いのです。
「聴くと決めて聴く」
・相手のためだけの
・話を聴くためだけの
・気持ちや意見を理解するためだけの
時間を確保してみてはいかがでしょうか。
私だったら、上司がそうしてくれたらすごく嬉しいなと思います。