「話を聴かなきゃ」という呪縛

メンタルサポート事業部長の野末貴代です。

 

8月も後半に入ると、夜は鈴虫やコオロギ?の声が聞こえ始め、セミもツクツクボウシが鳴くようになってきましたね。

耳を傾けると、風景は夏のままですが、季節が確実に変わりつつあるのを感じます。

 

自ら耳を傾けて話を“聴く”ことで、周りの人のちょっとした変化にも気付きやすくなりますね。

“傾聴”や“アクティブリスニング”という言葉を知っている人も、特にコミュニケーションを学んでいるリーダーには多いと感じますし、その重要性も理解されつつあると思います。

しっかりとした信頼関係を構築するには、この“聴く”スキルは絶対的に必要なんです。

 

ところが、

部下の話をてあげなきゃ!

何でも話してもらえるリーダーになりたい!

ということに囚われて、『今その場に必要なコミュニケーション』がとれなくなってしまうケースもあります。

 

特に、リーダーには、

・指示を出したり

・決断したり

・方向性を指し示したり

・叱ったり

といったコミュニケーションをとりながら、組織を統率していくことだって必要ですよね。

その時、リーダーとしてどんなコミュニケーションを取ることがふさわしいのか、

自分の中で意図を持って

関わっていくことが大事だと思っています。

 

たしかに、“聴くスキル”を身につけることは、信頼されるリーダーになるには特に必須項目だと思います。

信頼されたくないリーダーはいませんよね?(笑)

でも、日常の中で一日中、話を聴くことばかりを意識して過ごすのは

『無理&無意味』

なのです。

 

今は

・指示を出してリードしていく時間なのか

・ディスカッションして意見を吸い上げる時間なのか

・間違いを指摘して正していく時間なのか

・リーダーとしての思いを伝え共有する時間なのか

・話を聴く時間なのか

 

ちゃんと意図を持って分けないと、

聴いてられない(笑)

つまり、

「今、なんの時間?」

を明確にすることが必要なんです。

 

聴いてばっかりいると、話しやすい人と思われ、

顔を見れば不満や愚痴を言われる

自分がしんどい

というループにはまることだってあるんですよね。

自分のメンタルがやられちゃいます。

 

今、どんなコミュニケーションをとることが優先なのかを明確にした上で、

“聴く時間”

わざわざ設けることをお勧めしています。

5分、10分でも良いのです。

「聴くと決めて聴く」

・相手のためだけの

・話を聴くためだけの

・気持ちや意見を理解するためだけの

時間を確保してみてはいかがでしょうか。

 

私だったら、上司がそうしてくれたらすごく嬉しいなと思います。